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NFLとAWSが主催したAIチャレンジの受賞者が決定、賞金額は合計1,100万円

2022年01月15日(土) 22:14

NFLロゴ【Ric Tapia via AP】

現地14日(金)、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)とアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は、開催していた人工知能(AI)コンペティションの結果を発表した。これはNFLの試合映像を使って頭部への衝撃を受けた選手をコンピューターが自動的に識別するAIを開発するというコンペで、この画期的なコンピュータービジョンモデルは、NFLが頭部のケガを理解し、減らすために行ってきた活動の中心にある確立されたデータと洞察をさらに強化することになる。

NFLは大きなケガが発生した全ての試合映像についてレビューを行い、それぞれのケガのシーンをコマ送りで全アングルから分析し、150の異なる変数を記録している。コンペ優勝者のモデルはそのプロセスを自動化し、レビューをより包括的で正確なものにして、人が手動で分析を行う場合に比べて83倍の速度で行うことを可能にした。

データから得られる洞察は、ケガの削減に向けたNFLの活動に役立てられることになり、プロテクターの設計におけるイノベーションの促進、安全性に基づいたルール変更や、コーチングとトレーニング戦略の改善などが含まれることになる。

「世界中のデータ科学者からこのコンペティションに持ち込まれた革新的アイデアは、たった3カ月のコンペティションの間に変革を起こし、コンピュータービジョンモデルの正確性を驚異的に改善させます」と選手たちの健康と革新を管理する部門のシニアバイスプレジデントを務めるジェニファー・ラングトンは述べた。「このチャレンジの成功は、選手の健康と安全のために革新を起こそうと、NFLがこの10年の間に展開してきたクラウドソーシングモデルのパワーを物語るもので、世界有数のデータ科学者が私たちのチャレンジに取り組んでくださったことに感激しています」

65カ国から1,000人以上のデータアナリストがチャレンジに参加し、5つの優勝モデルに賞金合計10万ドル(約1,100万円)が授与された。最優秀賞に選ばれて賞金5万ドル(約570万円)を手にしたのは日本の大阪府在住のマツダ・キッペイ氏で、2位は日本の東京都在住のイトウ・タクヤ氏が選ばれ、賞金2万5,000ドル(約290万円)が贈られた。3位、4位、5位の受賞者にはそれぞれ1万3,000ドル(約150万円)、7,000ドル(約80万円)と5,000ドル(約57万円)の賞金が贈られた。NFLはデータ科学者たちにNFLの試合データを提供し、昨シーズンのコンペで作成された試合映像からヘルメットへの衝撃を検知するクラウドソースモデルを進化させて、今度はヘルメットに衝撃を受けた特定の選手を自動的に識別するというチャレンジを課した。

「私が今まで経験した中で最もエキサイティングなコンペティションでした」と1位に輝いたマツダ氏は述べた。「コンピュータービジョンが2Dイメージでオブジェクトを見つけることはごく一般的なタスクですが、このチャレンジではフィールド上の選手たちの3Dロケーションといったより高次元のデータを考慮することが求められました。NFLの動画を見るのも楽しかったです。コンペディションの最中は何度も何度もデータを見る必要がありますので、それはとても重要なことです。私のAIがNFL選手たちの安全性向上に役立てるのなら光栄に思います」

これらの新しいコンピュータービジョンモデルは、ケガの予測を容易にし、やがては回避することを目指してNFLとAWSが開発しているNFL選手のバーチャル版ともいえる“デジタルアスリート”の作成にも役立つことになる。NFLのプレーから生まれた大量のデータを入力することで、デジタルアスリートのアルゴリズムは試合内のシナリオを無限にシミュレートすることが可能となり、選手の健康と安全への影響を理解することにつながる。デジタルアスリートは最終的に、NFLとクラブが個々人のトレーニングと回復レジームを作成する助けとなり、試合中にリアルタイムでケガのリスク分析を実行し、選手のためのさらなる安全対策の特定と評価に役立つことになる。

「AWSとNFLは、短期的にはケガの治療方法とリハビリテーションをより深く理解し、いずれはデータを活用して、ケガを予測し、防ぐことを目指しています」とアマゾン機械学習(ML)ソリューションラボのシニアマネジャー、プリヤ・ポンナパリは述べた。「このチャレンジで開発された新しいコンピュータービジョンモデルと、関係する全チームのハードワークによって、私たちはゴールに向けて一歩近づくことができました。この仕事が今後、スポーツの中でどのように変化するのかを見るのが楽しみでなりません」

NFLによる選手の健康と安全に関するイニシアチブについて

NFLはスポーツに関連したケガの診断、防止、治療のプロセスを進化させることに取り組んでいます。選手のケガと安全に対するリーグのアプローチはデータの収集と分析に根ざしており、それによってケガについて理解し、発生を減らし、選手を保護する継続的な活動へとつながっていくことになります。データと科学は医学的プロトコルをさらに発展させ、ゲームの指導とプレーを改善し、ヘルメットを含めた新しく改善された保護具の開発を促進するというNFLの活動の基盤となるものです。健康と安全に関するNFLの活動についてさらなる詳細はこちらへwww.NFL.com/PlayerHealthAndSafety(英語)。

アマゾン・ウェブ・サービスについて

アマゾン・ウェブ・サービスは15年以上にわたり、世界で最も包括的で広く採用されているクラウドプラットフォームです。クラウド上のどんなワークロードもサポートできるよう継続的にサービスを拡大してきたAWSは、コンピューティング、ストレージ、データベース、ネットワーク、分析、機械学習、人工知能(AI)、インターネット・オブ・シングス(IoT)、モバイル、セキュリティー、ハイブリッド、仮想現実と拡張現実(VRとAR)、メディア、アプリケーション開発、開発、マネジメントなど、200以上のフル機能のサービスを提供しています。全世界26の地域に84のアベイラビリティーゾーンを持つAWSは、オーストラリア、カナダ、インド、イスラエル、スペイン、スイス、およびアラブ首長国連邦(UAE)に24のアベイラビリティーゾーンと8つのAWSリージョンを追加する計画を発表しました。急成長しているスタートアップ、大企業、主要な政府機関など、何百万ものお客様がAWSを信頼してインフラストラクチャを強化し、俊敏性を高め、コストを削減しています。AWSについてのさらなる詳細はこちらへaws.amazon.com(日本語)。

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