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フルタイムの先発としてチームを先導する準備を整える49ersのQBランス

2022年07月29日(金) 13:03


サンフランシスコ・49ersのトレイ・ランス【AP Photo/Jed Jacobsohn】

オフシーズンの間、クオーターバック(QB)ルームの状況に関する憶測が数カ月にわたって飛び交った後、サンフランシスコ・49ersのヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンは現地26日(火)に公式に意見を発表し、「われわれはトレイに移行した」と発言。チームがオフシーズンを通して主張してきた通り、トレイ・ランスがシーズン第1週の先発QBを務めることを改めて断言した。

この宣言は誰の目にも明らかなものであり、49ersは今週、ランスを先発としてトレーニングキャンプを開始している。22歳のランスは木曜日に報道陣に対し、初めてキャンプに臨んだときよりも調子がいいと明かした。1年を通して経験を積んだことにより、アプローチ方法が以前とはまったく異なるものになった上に、より細かい部分まで追求できるようになったようだ。

『Inside Training Camp Live(インサイド・トレーニングキャンプ・ライブ)』で『NFL Network(NFLネットワーク)』のカート・ワーナーに「メンタル面が一番大きい。俺は・・・去年の自分よりも何光年も前に進んでいる」と語ったランスはこう続けている。「去年は・・・何が起こっているのか分かっていたけど、今年はもっとディフェンスに注意を払って、フロントとかディフェンスの構造とかにも目を向けられる。片っ端から勉強して、何が起こっているのか分かるようになった」

練習で他の先発選手と一緒にすべてのレップスに参加する機会は非常に重要なものであり、ランスは昨シーズンにもそのように感じていたとコメント。シーズンの大半をQBジミー・ガロポロの控えとして過ごしていたが、2度の先発出場に向けた練習はバックアップ要員として準備していたときよりも選手として大きく成長するのに役立ったと話している。

ランスはワーナーに「どのプレーも新鮮だった。去年、ジミーのバックアップを務めていたときと比べて、試合だけじゃなくて、練習やウオークスルー、スターターとして行うことのすべてにおいて、とても勉強になった。あの数週間はまったく別物で、俺はその間の練習で大きく成長できた」と語った。

ランスが新たな役割に適応したことで、49ersに残された唯一の問題はガロポロの将来がどうなるかということだ。ガロポロはオフシーズンに手術を受けた肩の治療をまだ続けているが、完全復帰の許可が出次第、他のチームへ向かうことはほぼ確実であり、そうなれば正式にクオーターバックの交代が完了する。

オフシーズン中にトレーニング施設で何度かガロポロと出くわしたと言うランスは、昨年は同じポジションを争ったにもかかわらず、ガロポロとの仲は今でも良いと明かし、チームメイトの幸運を願っていると強調した。

ランスは木曜日に行われた記者会見で「そういうもんだよ。全然変じゃない。ジミーを悪く言うようなことは一切しない。加入した日からずっと、兄貴みたいな存在だった。彼は俺にとんでもない状況を与えてくれたのかもしれない」とコメントしている。

ここまで来るのに何カ月もの間、憶測と変化を乗り越えなければならなかったが、ランスは自分の心構えだけはまったく変わらなかったと語った。シーズン開幕を数週間後に控え、若きクオーターバックは努力が実を結び、先発の役割を担う価値があると証明できることに興奮しており、次のように強調している。

「ドラフトされたその日から、プレーするための準備をしてきた。だから、特に変わったことはない。そういう瞬間とかはなかったけど、みんなを率いて、物事を進めていくことにはエキサイトしている」

【RA】