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3番手になろうとQBランスの未来が閉ざされたわけではないと49ersシャナハンHC

2023年08月24日(木) 23:22

サンフランシスコ・49ersのトレイ・ランス【AP Photo/Darryl Webb】

現地23日(水)、サンフランシスコ・49ersの2番手クオーターバックの座はサム・ダーノルドが勝ち取ったと報じられた後、トレイ・ランスの姿がチームと共にないのが目立っていた。

ヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンは水曜日の夜に、ランスに休暇を与えたのは自分だと説明する傍ら、必ずしもこれでランスのサンフランシスコ――もしくはその他の場所――での道が終わったわけではないとつけ加えている。

シャナハンHCは『KNBR』のラジオ番組“Tolbert & Copes (トルバート&コープス)”に出演した際、「今日は軽い練習だった。一緒に話しているときのトレイの様子を見て、われわれは“今日は休んで頭を整理しろ。午後にもう一度話して、明日戻ってくればいい”と言った方がいいと思った」とコメント。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが水曜日に、このオフシーズンにチームと契約したダーノルドが来るシーズンでブロック・パーディーのバックアップを務め、49ersが全体3位にトレードアップして指名するために一財産をつぎ込んだランスはナンバー3の位置になることを報じていた。

結果として、サンフランシスコにおけるランスの未来は良く言っても不透明という状況になったが、シャナハンHCは弱冠23歳のランスがこのリーグで未来を見つけるはずだと信じている。

「今回のことで、トレイが今後、われわれと一緒にはいられないとか、他の誰かのところにいられないとは思わない。これは単に、今の時点でキャンプがどこへ向かっているかの問題だ」とシャナハンHCは話した。

49ersは2021年NFLドラフトの全体3位でランスを指名。この指名順は1巡目指名権3つをマイアミ・ドルフィンズに送って手に入れたものだった。ランスはこれまでの2年間で、4試合にしか先発していない。

度重なるケガに悩まされてきたランスは、先発として2シーズンで2勝2敗を記録し、計8試合に出場。2021年のプレシーズンに指を骨折し、ルーキーシーズン中に膝を負傷しており、昨年はシーズン第2週の試合で足首の骨折と脱臼に見舞われた。足首のケガを受けてランスは先発の役割をジミー・ガロポロに譲ったが、このガロポロも後に負傷している。ガロポロがケガをしたことによって、2022年ドラフトの最後に指名されたパーディーが、49ersの先発選手として表舞台に立つことになった。

シャナハンHCはルーキーシーズン開幕前の指の負傷が、ランスの一連の不運につながる決定的な出来事だったと考えている。

「指を骨折したことで、彼は本当に混乱させられ、最初の1年が奪われた」とシャナハンHCは言う。

一方、49ersのナンバー2のスポットが確かなものになったこの日、シャナハンHCはオフシーズンに受けた肘の手術から戻ってきたパーディーが、疑問の余地のない先発クオーターバックであることも明言している。

「われわれは最初から100%一貫して話してきたと思っているので、実際のところ驚いているくらいだ。しかし、混乱が起きているので、これは言い続けるつもりだ」とシャナハンHCは述べた。

パーディーが揺るぎないQB1となっている中、ダーノルドとランスの争いは、シャナハンHCの発言によれば厳しいものだったという。しかし、こちらも2018年にニューヨーク・ジェッツからドラフト全体3位で指名されたダーノルドが、最終的には上回った。

「非常に厳しい戦いだったが、長い目で見れば、最終的にはサムが勝利した」と言うシャナハンHCは、過去10日間でダーノルドが差をつけたと指摘している。

「そうだと分かったら、できるだけ早い段階でトレイに告げたかった」とシャナハンHCは続けた。

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