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TE市場の底上げを訴える49ersのキトル、「みんなにもっと稼いでほしい」

2025年06月17日(火) 11:25

サンフランシスコ・49ersのジョージ・キトル【Brooke Sutton via AP】

サンフランシスコ・49ersのジョージ・キトルは4年7,640万ドル(約110億8,029万円)の契約延長を結んだことにより、タイトエンド(TE)市場のトップに躍り出て、アリゾナ・カーディナルスのトレイ・マクブライドが結んだ年俸1,900万ドル(約27億5,557万円)の契約を上回る形となった。

だがキトルは、自身の記録が他の選手たちによって塗り替えられ、タイトエンド市場の水準がさらに押し上げられることを望んでいる。

「タイトエンド市場を成長させる唯一の方法は、みんながしっかり報酬を得ることだ」とキトルは現地16日(月)に出演した『The Dan Patrick Show(ダン・パトリック・ショー)』で語った。

「それ以外にやりようはない。1人だけが高額契約を結んで、それが4年間もそのまま停滞していたら、市場全体が止まってしまうし、誰も稼げなくなる。だから、みんなに素晴らしいシーズンを送ってほしいし、いい試合をしてほしい。もちろん、49ersとの試合を除いて。それ以外の試合では、どれだけ活躍してくれても構わない。その分だけみんなにもっと稼いでほしいし、市場価値が上がっていけばいい。そうやって給料水準を引き上げていけば、ブロック・バワーズが3年後に契約交渉をする頃には、2,000万ドル(約29億円)超えを狙えるようになる。そこが大事なんだ」

“Tight End University(タイタンド・ユニバーシティ)”の創設メンバーの1人であるキトルは、このポジションにはまだ大きなポテンシャルがあると考えている。

「タイトエンドUを始めた頃は、トップ契約でさえ1,500万ドル(約21億7,545万円)程度だったと思うけど、今はもうすぐ2,000万ドルに届くところまで来ている」とキトルは述べている。

「だから、着実に市場は成長している。タイトエンドはなんでもやるポジションだし、その立場として言わせてもらえば、もっと稼げるべきだと思っている。いま頑張っている最中さ」

マクブライドは、キトルやトラビス・ケルシーに続き、高額契約を手にした有力タイトエンドの1人だ。今後はサム・ラポルタやカイル・ピッツ、いずれはバワーズといった選手たちが契約更新のタイミングを迎える。さらに、将来的に大きく飛躍する可能性を秘めた若手TEとしては、ダルトン・キンケイド、タッカー・クラフト、アイザイア・ライクリーらの名前も挙がる。問題は、バワーズが契約交渉に入る前に、誰かがキトルの契約を上回れるかどうかだ。

概ね、タイトエンドというポジションは、急騰するワイドレシーバー(WR)市場の流れには乗っていない。現在、年俸2,000万ドル以上の契約を持つワイドレシーバーは21人にのぼる。ランプレーとパスプレーの両方で重要な役割を担うタイトエンドにとっては、WR市場の高騰が進むなかで、チームにとってお買い得な存在と見なされる可能性もある。

【R】