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ベンガルズは「もっとダウンフィールドに投げる」必要があるとWRチェイス

2023年09月20日(水) 11:25


シンシナティ・ベンガルズのジャマール・チェイス【AP Photo/Kirk Irwi】

シンシナティ・ベンガルズのスターワイドレシーバー(WR)ジャマール・チェイスはシーズン序盤に出遅れるという馴染みのない状況に直面している。

チェイスは2023年シーズン最初の2試合でいずれも40レシーブヤードに満たず、合計でレシーブ10回、70ヤード、タッチダウンなしという成績にとどまっている。こうした数字はキャリア最初の2年間とは対照的だ。チェイスはルーキーイヤーにあたる2021年シーズンに、最初の2試合でレシーブ7回、155ヤード、タッチダウン2回を記録。2022年シーズンにはレシーブ15回で183ヤード、タッチダウン1回をマークした。

しかしながら、チェイスは生産性の欠如を心配していない様子を見せている。

『FOX 19 (フォックス19)』のジョー・ダネマンによると、チェイスは現地18日(月)に「忍耐強くならないと。ティー(ヒギンズ)はホットハンドを持っていたから、俺は自分の仕事をして、自分にできることをやって、あとはティーに任せる」と語ったという。

この2週間で、チェイスがキャッチした最も長いパスは13ヤードだった。チェイスは20エアヤード以上のパスで1回、15ヤード以上のパスで3回ターゲットになったものの、すべてインコンプリートに終わっている。プロボウルに2回選出された経歴を持つチェイスは、オフェンスをオープンにするために、ベンガルズは今後もっとダウンフィールドにボールを投じる必要があると強調した。

チェイスは「ゴールートを何本か入れて、ダウンフィールドに投げないと。そうやって、それ以外はアンダーニースに投げたらいい」と話している。

クオーターバック(QB)ジョー・バロウがプレシーズンにふくらはぎを痛めたことが、シーズン序盤にオフェンスが苦戦している一因になっているのかという質問を受けたチェイスは、改めてフィールドを広げる機会を求めた。

質問に対して「分からない」と答えたチェイスは次のように続けている。「ダウンフィールドへのパスが本当に少なかった。前の2試合を振り返ってもらうと、ダウンフィールドへのパスはあまり見られないはず。もっとダウンフィールドに投げないと。だからこそ俺たちはディープスレットの選手を獲得したんだ。チャンスをつかまないと」

この2年間、バロウは何度も“どうにでもなれ。ジャマールがどこかにいるだろう”とばかりにパスを出してきた。2023年シーズン序盤において、見るからにそうしたパスはベンガルズ攻撃陣から欠落している。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によれば、バロウは今シーズンにまだ14エアヤード以上のパスを成功させていないとのこと。アテンプト平均ヤード(4.2ヤード)はカロライナ・パンサーズのQBブライス・ヤングと並び、25回以上のアテンプトを記録した33名のパサーの中で最低の記録だ。また、アテンプト平均エアヤード(6.7ヤード)では、ワースト10位に位置している。

チェイスは「俺にできる最善のことは“こっちにボールを投げてくれ”と頼むこと。ボールをくれってな。俺にできるのはそれだけ。自分でコントロールできることをコントロールする」とコメントした。

ことわざにもある通り、きしむ車輪は油を差される。つまり、声に出せば主張に耳を傾けてもらえるということだ。チェイスは2試合を通してディープショットを受けてこなかったが、0勝2敗のベンガルズが1勝1敗のロサンゼルス・ラムズと対戦する月曜夜に、またしてもディープショットを実行しなければ、それは驚くべきことだと言えよう。

【RA】