第3ダウンでのラン失敗後、タイムアウトを使ったのはミスだとライオンズHCキャンベル
2024年01月31日(水) 13:10デトロイト・ライオンズがサンフランシスコ・49ersに34対31で敗れ、初のスーパーボウル出場のチャンスを失ったのを受け、現地29日(月)にヘッドコーチ(HC)ダン・キャンベルの第4ダウンでの判断が話題となった。
第4ダウンに挑戦するためにフィールドゴールの機会を2回スルーしたキャンベルの判断を分析するのは、フェアではある。しかし、第4ダウンのような状況ではコーチ陣は常に攻撃的に動いている。それが彼のスタイルであり、現時点でのチームの方針なのだ。このメンタリティのおかげで、ライオンズは3勝しかできなかったシーズンからわずか2年でNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに進出した。
第4ダウンのコールをどう判断するかは別として、日曜日の夜、ライオンズが10点差を追いかけていた1ヤードラインからの第3ダウンの場面で、最大のコーチングミスが起こった。ライオンズはランニングバック(RB)デビッド・モンゴメリーのランをコールしたが、これが2ヤードのロスとなったのだ。キャンベルHCはこのプレーの後に最初のタイムアウトを要求。次のプレーでワイドレシーバー(WR)ジェイムソン・ウィリアムズがタッチダウンを決めたが、このような判断ミスが重なり、ライオンズは同点に追いつくために極めて成功確率の低いオンサイドキックを選択しなければならない状況に追い込まれた。
月曜日の記者会見でキャンベルHCは、あの場面でランプレーを選択するべきではなかったと認めた。
キャンベルHCは月曜日の記者会見で「パスを投げるのは簡単なことだ。おそらくその判断が正しかったはずだが、私としてはランプレーを選択したかった。ただ1ヤード進むだけだと思っていた。フィールドを2分ほど走り、ボールを投げていて、相手は4ダウンフロントだったから、そのままタッチダウンを決められると信じていたが、ブロックをミスしてしまった。それでタイムアウトを使うことになった。今にして思えば、4回投げるべきだった。でも、あの瞬間は簡単に決まると信じていた。そしてうまくいかなかった。だから、ギャンブルに負けたんだ」と話した。
まず、サードダウンでパスを投げるべきだった。あの場面でのランがいかに49ersを驚かせるかを考慮するのは妥当であり、ウィリアムズがもっといいブロックを作ればモンゴメリーが突破できるかもしれない、と考えるのもフェアではあったが、そのリスクは相手に止められることと比べたら大きいものだった。ライオンズがあの一連の場面でランプレーを選択するのであれば、第4ダウンで出すべきだっただろう。
次に、ライオンズは止められた後にタイムアウトを使う必要がなかった。タイムアウトを使わずに取っておくことは、タイムアウトを使って時計を止めることよりも価値があったと考えられる。第4ダウンのコールは、第3ダウンのランプレーのコールと同時に伝えるべきだった。キャンベルHCは、第3ダウンのランが失敗した場合、選手たちにすぐに第4ダウンのコールに移る準備をさせておくべきだっただろう。
仮に、控えめに考えて20秒のタイムロスが発生したとしても、タイムアウト3回で残り40秒を残している方が、タイムアウト2回で56秒よりはいいだろう。少なくとも、タイムアウトを温存していれば、ライオンズがボールを奪い返すチャンスはまだあったはずだ。確かに試合時間残り1分を切り、タイムアウトも残り0回の状況で3点差からの逆転はあまりない。しかし、オンサイドキックを選択しなければならない状況よりはまだましだ。
このゴールラインでの一連の判断は、ライオンズがすでに24対7もあったハーフタイムでのリードを浪費した後に起こったため、あまり注目されないが、純粋な意思決定の観点から考えると、キャンベルHCにとってこの試合での最も明確なコーチングミスだった。
キャンベルHCは「このような大失敗はよくあることだ。ひとつやふたつではなく、12のことがうまくいかない。われわれは、12の失敗を3つのフェーズで重ねてしまったのだ」と語った。
【AK】