DEブライス・ハフがイーグルスと3年75億円の契約へ
2024年03月12日(火) 15:332023年シーズンにブレイクアウトを果たしたディフェンシブエンド(DE)ブライス・ハフが、新天地で破格の大型契約を手にする。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロが報じたところによると、これまでニューヨーク・ジェッツでパスラッシュのスペシャリストとして活躍していたハフとフィラデルフィア・イーグルスが、年間最高額が2,003万3,000ドル(約29億5,274万円)に上る3年5,110万ドル(約75億3,084万円)の契約を結ぶという。
第一報を伝えたのは『ESPN』だ。
ジェッツの一員としてパスラッシングで活躍したことを受け、ハフは東海岸を南下することになった。ジェッツは“クオーターバック(QB)を狩る”という目標をもとに、ハフをパスラッシングで多用。強力なディフェンシブフロントの一員としてその役割を全うしたハフは、キャリア4年目にして初めて10回のサックを記録し、瞬く間にNFL中のジェネラルマネジャー(GM)から注目を集めるようになった。
その中で先手を打ったのはイーグルスのハウイー・ローズマンGMで、ジェッツからハフを誘い出し、今オフシーズンに1人か2人の退団者が出るディフェンシブフロントに加えようとしている。理論的に考えると、ハフは、ローズマンGM率いるチームがすでにトレード追及の許可を与えているアウトサイドラインバッカー(OLB)ハサン・レディックが退団した場合に空くポジションに送り込まれるはずだ。
この4年間をジェッツで過ごしてきたため、一般的なファンにはあまり認知されていなかったかもしれないが、ハフは間違いなく、爆発力を持ったパスラッシャーだ。ハフのプレーをよく知らない人のために、2023年シーズンにおけるハフのある成績を示しておくと、300回以上のパスラッシュスナップに参加した守備選手のうち、ハフはマイカ・パーソンズやジョシュ・アレン、トレイ・ヘンドリックソンといった選手を差し置いて、QBプレッシャー率(21.8%)で1位に輝いている。
ディフェンシブタックル(DT)クイネン・ウィリアムスがいないディフェンシブフロントにおいてハフがどれほどの生産性を発揮できるのかという疑問に、イーグルスはDTジョーダン・デイビスおよびDTジェイレン・カーターという答えを用意している。デイビスとカーターはゲームの破壊具合に関してウィリアムスほど優秀ではないものの、ハフは自分1人の力でプレーしなければならないわけではなく、ジョシュ・スウェット(少なくとも今のところは)や、2023年ドラフトで指名されたノーラン・スミスといった選手も含むユニットと連携して取り組む予定だ。
ローズマンGMはここ数年、ディフェンシブフロントへの投資を重視し、若手選手を中心とした有望なユニットを作り上げてきた。来月に26歳の誕生日を迎えるハフは、ユニフォームの色をジェッツのグリーンからイーグルスのグリーンに変え、ドラフト外フリーエージェントから高額報酬を得るQB追跡者へと成長を遂げた、夢のような旅を続けていく。
【RA】