トレード後もテキサンズに「恨みはない」、QBダニエルズを守ることを楽しみにするコマンダースOTタンシル
2025年03月18日(火) 11:28
1週間前、オフェンシブタックル(OT)レアミー・タンシルはNFLキャリアで2度目の大移動に向けて準備を始めた。
一瞬のうちに、タンシルはヒューストン・テキサンズからワシントン・コマンダースにトレードされたことを知り、C.J.ストラウドという成長著しいクオーターバック(QB)を守る役割から、ストラウドの翌年にオフェンス部門年間最優秀新人賞を獲得したジェイデン・ダニエルズを守る役割に就くことになった。そして、タンシルはその変化にこれ以上ないほど興奮している。
現地17日(月)、タンシルは「こう言っておくよ、俺は間違いなくジェイデン・ダニエルズのためにブロックするのが待ちきれない。彼はずば抜けた選手だし、いいヤツそうでもある。待ちきれないよ。彼のおかげで俺の仕事はめちゃくちゃ簡単になるだろうな」と語った。
NFL屈指のレフトタックル(LT)としてトップクラスの報酬を得ているタンシルがトレードされたのは意外だった。2024年のテキサンズはオフェンシブラインに明確な問題を抱えており、ストラウドのパフォーマンスにも影響が出ていた。ストラウドのブラインドサイドプロテクターであり、オフェンシブラインの中で最も優れた選手をトレードで手放すことは、常識では理解し難い動きだったと言えよう。
プロボウルに5回選出された経歴を持つタンシルは、月曜日に今回のトレードについて説明。テキサンズは若手選手にリソースを集中させたいと考えており、他の選手に資金を投じるためにタンシルを手放すことをいとわなかったようだ。
30歳のタンシルは「大まかに言えば、彼らは単純に若手選手をまとめて維持しようとしている。それだけのことさ」と話している。
「俺が(マイアミ・ドルフィンズで)新人だったとき、先輩のブランドン・アルバートやジャーモン・ブッシュロッド、マイク・パウンシーと話したことがある。彼らは、これは若者たちのゲームだって言っていたし、俺もそれを目の当たりにしてきた。彼らは若手選手をドラフトで指名して、すべての指名で成功を収めている。彼らはそういう選手たちを一緒に維持しようとしているし、俺はそれを完全に理解している」
「彼らは今日、(コーナーバック/CBデレク)スティングリーと契約して大金を支払うことになった。だから、俺は本当に理解している。恨みはないし、結局のところ、これはビジネスだ。個人的に受け止めることはないし、ヒューストン・テキサンズには何の恨みもない」
タンシルにはフットボールのビジネス面に直面した経験がある。ドルフィンズは2019年にタンシルをテキサンズにトレードし、見返りとして多くのドラフト指名権を得た。コマンダースも今回の取引を成立させるために、複数のドラフト指名権をテキサンズに送っている。
どちらかと言えば、タンシルはそれを称賛の証と捉え、すぐに優勝争いに加わると見られているチームでプレーする素晴らしい機会だと考えている。昨シーズンはペナルティに関する問題があったものの、いいかげんなミスのせいでトレードされたわけではない。タンシルは昨季にNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに進出したロースターを強化するために獲得されたのだ。
タンシルは拠点を移し、新たな環境に慣れる必要があるにもかかわらず、ワシントンでの新しい生活を受け入れている。
「正直、俺はすぐに大きな影響を与えられると思う」と強調したタンシルはこう続けた。
「個人的には、彼らはチームに大きな影響を与えるために俺をトレードで獲得したんだと思う。チームから求められることはなんでもやりたいと思っている。10年目だしね。もしクオーターバックとしてジェイデン・ダニエルズのバックアップを務める必要があるなら、それもやるつもりだ」
【RA】