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突貫型ディフェンスへの移行で「かなり先を行く」ブラウンズ1巡目指名DTグラハム

2025年06月18日(水) 11:50

クリーブランド・ブラウンズのメイソン・グラハム【NFL】

クリーブランド・ブラウンズが1巡目で指名したディフェンシブタックル(DT)メイソン・グラハムは、先週に実施されたミニキャンプで不名誉なスタートを切ったものの、それを跳ね返し、この先に期待できる要素でコーチ陣に強い印象を残した。

ディフェンシブラインコーチのジャック・セザールは先週の12日(木)に『Browns Zone(ブラウンズ・ゾーン)』で「メイソンはいいね。初日に彼がちょっと食べすぎて、戻してしまったというのはみんなが聞いたと思う。あまり話題になっていないのだが、あの子は最後までやりきった。彼は戻っていって、吐いた後に、レップをやりきったんだ」とコメントしている。

「彼は毎日成長している。毎日やってきて、自分にできる限りのスピードでボールを追う。ラッシュゲームが進化しつつあるし、手を使って当たっている。リードのスキームからアタックのスキームに移行するのは、もちろん大変なことだ。だが、彼は本当によくやっていて、ロッカールームでも素晴らしく、ものすごく賢いし、熱心だ。彼が表舞台に立ってプレーするのが待ちきれない」

ブラウンズは2025年NFLドラフトでデュアルスレットのトラビス・ハンターを獲得するチャンスを見送り、全体2位からトレードダウンして5位でグラハムを指名した。チームはミシガン大学出身のグラハムが、守備コーディネーター(DC)ジム・シュワルツのシステムには理想的なインテリアディフェンダーだと考えたのだ。それは、バックフィールドでプレーし、ランとパスゲームの両方を破壊することのできる選手だ。

リード・アンド・リアクトからブラウンズのアタッキングディフェンスへの移行は大きな変化だが、チームはそれによってグラハムからベストの力が引き出せると考えている。

シュワルツは今月初め「彼にとっては調整が必要になる」と語っていた。

「われわれはディフェンシブラインマンがプレーを決められることに非常に重きを置く、突貫型チームだ。だから、成長痛があるだろう。彼は今のところ、かなり先に進んでいる。パッドをつける頃には、次のステップに入るだろう。その後で実戦形式の接触があり、それも新しいステップになる。それが彼のプロセスだ」

「彼の働きにはまだまだ肉付けできると思う。これまでに見たものよりさらに良い働きをするだろうし、大学では見事な実績を残した」

満場一致でオールアメリカンに選ばれたグラハムは、ミシガン大学での3年間に出場した39試合でサック9回、タックルフォーロス17回、タックル107回、ファンブルフォース1回、パスディフェンス3回を記録している。

スターパスラッシャーのマイルズ・ギャレットは先週「あいつはハングリーだね。すごく静かだけど、彼は多くのものを見ているのが分かる。学習していて、探求心が強く、細かいことまで聞き逃さず、いろいろなことを拾うために、近くにいる。ミーディングでもフィールドでも何かを学びとろうとしている。質問したりするんじゃなくて、自然に身に着けているんだ」と話していた。

ブラウンズはグラハムを、相手チームがギャレットに集中する状況を最大限に活用する理想的な選手として見ている。過去何シーズンかの間、ブラウンズはインテリアの突破において、水準以上の成果を残していなかった。

それが2025年には変わると、チームは信じている。攻撃陣がギャレットの方にラインをスライドさせるとき、グラハムが相手ガードとの1対1を突破するというわけだ。

「それと戦う最良のやり方は、反対側にパスラッシャーを置いて、相手攻撃陣にガード1人をディフェンシブタックル1人に残した代償を払わせるやり方だ。タックルはよりクオーターバックに近い、だが、ディフェンシブタックルとやり合うには、ほんのいくつかの方法しかない。その1つが、センタースライドだ。センターが常にマイルズの方にスライドしているなら、そこにいる選手に多くのチャンスが生まれる。そういった状況を、昨年よりも活用する必要がある」とシュワルツは述べた。