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WRヒギンズを「失わないために」フランチャイズタグを使用したとベンガルズHCテイラー

2024年02月29日(木) 14:21

シンシナティ・ベンガルズのティー・ヒギンズ【NFL】

シンシナティ・ベンガルズは期限までに余裕を持って、スターワイドレシーバー(WR)ティー・ヒギンズにフランチャイズタグをつけている。

ベンガルズの選手人事部門責任者のデューク・トビンは現地27日(火)、NFLスカウティングコンバインの場で、他のチームのように期限近くまで待たなかったのは、ベンガルズが単に重要な選手をチーム内に確保しておきたかったからだと語った。

「とてもシンプルなことだ。彼はいい選手で、彼をキープしたいし、そのための資金もある。だから、早めに決断した。そしてそれが現状だ。私たちはティーが好きなんだ。ティーがいるとチームはより良くなる。キャップをどう管理するかによって、私たちは彼にフランチャイズタグをつけることができたし、実際にそうした」とトビンはコメントしている。

ケガで5試合を欠場したため、ヒギンズは2023年シーズンにキャリア最低の657レシーブヤードを記録している一方で、レシーブ平均獲得ヤードはキャリア最高の15.6ヤードをマーク。ベンガルズでの4シーズンで、レシーブ257回で3,684ヤード、タッチダウン24回をあげ、ファーストダウンを185回獲得している。

25歳のヒギンズに約2,181万6,000ドル(約32億7,664万円)のフランチャイズタグをつけることは、ベンガルズにとって理にかなっている。オープンマーケットでヒギンズを獲得するよりも安いだろうし、チームが主導権を握ることができる。ベンガルズは2024年シーズンを終えてから、2025年に再びタグをつけることも、ヒギンズと長期契約を結ぶことも、タグがついた状態でトレードすることも可能だ。

トビンはチームの計画について詳しくは語らなかったが、ベンガルズがヒギンズの残留を望んでいることを示唆した。

「今後の私たちの意向や、何が起こり得るか、起こり得ないかという仮定の話には触れない」と話すトビンは、こうつけ加えている。

「私たちは彼がいた方がいいチームだと感じている。彼にフランチャイズタグをつけたのは、彼を獲得したいからだ。彼は今契約下ではないし、起こりうるさまざまなシナリオを予測するのは難しい。私たちはティー・ヒギンズをとても気に入っているし、私たちとの相性もいいと思っている」

オープンマーケットで大金を手にすることを阻むタグに、腹を立てる選手もいる。昨年はランニングバックの選手によく見られたケースだ。

ベンガルズのヘッドコーチ(HC)ザック・テイラーは、スタッフやチームのヒギンズとの関係が、このWRの苛立ちを和らげてくれると信じている。

テイラーHCは「私たちはティーをとても高く評価している」と述べ、次のように続けた。

「彼が今の立場にいるのは、彼が私たちのために尽くしてきた仕事と、彼が私たちにとって持っている価値ゆえだ。彼を失わないようにしたい。それは今のところ単なるビジネスの一部だけれど、そのプロセスを続けていく。幸いなことに、ティーとは素晴らしい関係を築けているし、それがオフシーズンを通じて私たちを支えてくれるはずだ」

ロースターのその他の要素――クオーターバック(QB)ジョー・バロウは大型契約を結んでいるし、WRジャマール・チェイスは報酬を得る立場にある――と照らし合わせ、チーム全体の枠組みの中でヒギンズの長期的な将来を見極めることは、トビンと彼のスタッフが今後対処しなければならない最大のパズルのピースの1つになるだろう。

トビンはこう述べている。

「トップクラスの選手について、また、彼らをどれくらい確保したいかを検討するなら、それがいつも最優先事項になる。私たちは他のチームと同じように団体労働協約(CBA)に従って仕事をしている。長期的に物事がまとまることもある。そうでないこともある。だから、持っているリソースを投入する。しかし、私たちは常に選手の将来を考え、誰が(フリーエージェント/FAとして)現れるのか、そして誰と長期的な関係を築きたいのかを考えている。終わりのないパズルだ。ピースを入れると、誰かが手を伸ばしてピースを取り出してしまう。だから、私たちは取り出されるピースよりも多くのピースをはめ込もうとしている」

ベンガルズは、ヒギンズというパズルのピースを少なくともあと1年はチームに残すことを確実にした。

【KO】